SFC版聖剣伝説3 レビュー

・ストーリー 7/10

展開自体はご都合主義だったものの、登場キャラクター一人一人がきちんと掘り下げられていたのが良かった。本作はゲームを始める前に6人から一人の主人公と二人の仲間を選んで物語を始める。6人はゲーム中に登場する6つの勢力と関係する重要人物であり、どの主人公を選んでも全てのキャラクターが物語に登場する。6つの勢力もそれぞれ個性があって面白い。主人公ごとに冒険に出るきっかけやラスボスなども異なるので、一度クリアしても展開が違うため違う主人公を選んでもう一度やってみたいと思わせるデザインをしていたと思う。

 

・マップ 7/10

グラフィック自体は良かったものの、宝箱などがなく探索する楽しみが無かったのは少し寂しかった。本作は町と町とがダンジョンでつながり、ダンジョンでは固定シンボルで敵が出る準アクションゲームである。アクションゲームとしてはこれでよいのかもしれないが、RPGとして見るともうちょっと隠し通路とか宝箱とかあると面白いと思った。

 

・バトルシステム 7/10

アクションとコマンドゲームの中間という感じで、アクションが苦手でもクリアできるという意味では良いシステムだと思う。

ただ、最初は少し戸惑うというか、アクションゲームとして見るとあまりにもできることの幅が少なく、敵の攻撃もガンガン当たるので、「これでいいの?」と感じてしまった。また敵味方問わず魔法が必中であったり。あとデバフ・バフの重要さなどもアクションゲームとして見ると気づきにくいかもしれない。

今回攻略を見ながらプレイしたので、ボスの弱点属性やカウンター行動などに気付くことができたが、それがなければ攻略難度が何倍にもなったと思う。ここら辺はいつものスクエアゲーという感じ。それでも面白いのもまたスクエアゲーだなあと思う。

クラスチェンジというジョブシステムみたいなものがあるのだが、これは大変良かった。特にクラスによってキャラクターの見た目も変わるのには感動した。一方、クラスチェンジしてもどのような技が使えるとかは分からず、結構攻略難度がそれで変わるのでそこは説明が多少あったら良かったと思う。

 

・グラフィック 9/10

キャラがかわいい!技もかっこいい!敵も攻撃受けるとびっくりする姿が良い!

 

・総評

面白い要素はたくさんあるものの、詰めが甘い部分が結構あるので秀作という感じだった。本作は実はボタンの反応が微妙だったり、移動が操作しにくかったりと上記4項目に収まらない減点要素が多い。そうしたイライラ要素を差っ引いても残るものがたくさんあるというのは実はすごいことで、惜しいなあと思う。機会があったらリメイク版もプレイしたいと思う。