ロックマンエグゼ3ブラック版 感想

・ストーリー

お使いイベントが多く、RPGとしてはどうかなあと思ったが、アクションゲームの展開だと思えば充分かもしれない。ただ、あまりにもワンパターンというか、「問題発生⇒インターネット及び現実世界を駆けまわって犯人特定⇒ウイルスバトルで対処」という流れが多すぎて後半はやや食傷気味だった。

ただ、ストーリーではなくて、単純に電脳世界を駆け巡る楽しさというものがある。加えて、雑魚に対してカウンターをとると「バグのかけら」という交換アイテムがもらえるという仕様があって、これが大変良かった。なぜかというと、終盤で序盤のエリアでエンカウントした時でも、カウンターを取る楽しみが生まれるので、煩わしく感じないからである。本作においてバグのかけらはあればあるほど使いどころがある。

・バトルシステム

ナビカスタマイザーは偉大で、しかも6とほぼ同じ仕様がこの作品で完成していたのがすごい。しかもエキストラコードや改造ツールなど、明らかに「知っている人向け」みたいな仕様がたくさんあるのはいかにもプログラミングを自分でしている感じが出ていて大変良かった。

スタイルチェンジシステムはストーリー攻略におけるバランスという意味ではあまり良くなかった。具体的には属性ごとのチャージショットによって明らかに雑魚の倒しやすさが変わるのは良くないように思う。しかも基本的にどの属性になるかは選べないのが辛い。スタイルは固定でも、属性は自分で変えられるようにしたら丁度良かったと思う。

バトルチップは基本的に威力が低いが、敵のHPも低いので、バランスはとれていると思う。バリアブルソードはコマンド出来る人が楽できる措置と考えているので、バランス崩壊とは考えていない。むしろアクションゲームっぽさがあって良いと思う。

・総評

ストーリーはお使いとご都合展開ばかりで退屈だったが、ゲームのバトルシステムとマップの作り込みが大変すばらしく、ストーリーの退屈さを補って余りあるものだった。素晴らしいゲームだったと思う。