エヴァンゲリオン考察【自分用メモ】魂と肉体の分離

生物には魂と肉体がある。魂がA・Tフィールドによって肉体を得ることで個体としての生を得る。死ぬと肉体は無くなるが、魂はリリスに帰り、再誕の時を待つ。

魂に肉体を与えているのはリリスリリスは、全ての「母親」の象徴。ゆえにリリスには特定の顔が無い。旧劇でリリス綾波レイの顔になったのは、シンジが、レイに母親を重ねていた=レイの顔がシンジにとって母親のイメージだったから。

クローン技術などによって、人がリリス=母親から生まれる以外の方法で肉体を作り出しても、そこに魂は宿らない。これまでは、肉体無き魂は存在しても、魂無き肉体は存在しなかった。生命技術の発展がそれを可能にした。

魂無き肉体は、生きようとする意志を持たない。23話で、ターミナルドグマに浮かんでいたたくさんの綾波レイのクローンがその象徴。魂が無い=A・Tフィールドが無い=一つの生として肉体を保ち続けることができない。

エヴァンゲリオンは、アダム・リリスのコピー。クローン。故に、魂を持たず、自力では動くことすらできない。それゆえにパイロットに操縦してもらうことを必要とする。

エヴァ初号機は、碇ユイの魂を取り込んだ。しかも、取り込める魂は一つではない。20話で、初号機がシンジを取り込んだように、エヴァは複数個の魂を取り込むことができる。

魂を取り込むことができるというのは、おそらくリリス(アダムも?)の特性。魂は肉体が無くなるとリリスに取り込まれる。その後、リリスから流れ出すLCLの中を揺蕩い、悠久の彼方に再びの生を得る。

魂は死んでもこの世界から解放されることは無い。魂は常に循環し続ける。輪廻転生。しかし、キリスト教的な価値観からすれば、それは永遠の拷問であり、煉獄に閉じ込められるということ。終末の時は永遠に訪れない。