6/9 モダンホライゾン プレリリース イエサブハイパーアリーナ 3-0

こんにちは。モダンホライゾンのプレリリースに出てきたので、レポートを書きたいと思います。定員16人のところ、13人での開催でした。もっと人が来るかなと思っていたので、やや意外でしたね。この間灯争大戦のプレリリースがあったばかりなのに加え、参加費が高く、スタンしかやらない人はあまり興味がなかったという感じですかね。僕はモダン+EDHでMTGやってるので、行き得という感じでした。ただ、プレリキットがなかったのでプレリレアが貰えなかったのはやや残念でした。
まずは構築したデッキから。

f:id:rayoh3:20190610092923j:image

コンセプトは盤面を止めてアドバンテージ勝ちすることです。勝ったゲームはだいたい腐後家蜘蛛の群れの起動型能力でライフルーズさせて削り切っていました。この手のデッキは狙ってカードをピックできないため強いアグロが組みにくいシールドでは基本的に強いです。ただ、これと同じコンセプトのデッキを灯争大戦の時に組んで失敗しているんですよね。デッキの当たり運や灯争大戦の時の構築がやや甘かったということももちろんあると思います。ただ、灯争大戦ほどのカードパワーがモダンホライゾンには無い、というのも原因かなと思います。灯争大戦とモダンホライゾンはたぶん開発部の別のチームで開発が進んでいた気配がしていて、なぜかというと、灯争大戦でリリアナの布告が出た後にモダンホライゾンで悪魔の布告が出るのはおかしいと思うのです。これからはセット全体のカードパワーを強くする方面で開発部内では話が進んでいるという話も公式記事にありましたし、これからはこのような構築では通用しないのかもしれません。

f:id:rayoh3:20190610092940j:image

f:id:rayoh3:20190610092948j:image

 f:id:rayoh3:20190610092931j:image

使わなかったカード。薄氷の上と初祖スリヴァーと冠雪の平地はデッキに入れてよくて、その場合、混沌の辛苦と悪魔の布告、及び沼か冠雪の島を抜くべきだったと思います。
使ったカードの感想。
・腐後家蜘蛛の群れ
文句なしのこのデッキのフィニッシャーでした。多相もライフローズで数えるので1回起動するごとに4点以上もっていってくれていましたね。
・吠え象の群れ
コモンのスペックではないですね。
・絶望の力
除去はいつ引いても強いのが良い所なのに、そのメリットが無いカード。悪くはないけどまあまあ。
・春花のドルイド
このデッキのキーカード。墓地を貯めつつ一気に2色分サーチできるのが強いですね。
・ウルザの激怒
今の時代ではリミテッドでも構築でもキッカーはできないと思います。
・研究室荒らし
この手のカードはデッキの枠を埋めるだけであまりリミテッドでは積みたくないイメージだったのですが、このデッキのように墓地利用が多いと1.5枚分くらい働きはしてくれるので、非常に便利でした。

試合の結果
1回戦 vsGWu ◯◯
相手の方は昔マジックをやっていて復帰してきた方で、あまりリミテッドのデッキ構築に詳しくないようでした。
2回戦 vsGWb ◯◯
相手の方は除去があまり多くない白緑の生物デッキでした。
3回戦 vsBW ◯◯
相手の方のデッキはなかなか完成された多相シナジーを生かしたデッキでした。多相+スリヴァーは、コモンでのシナジーでも先制攻撃をつけるスリヴァー+多相接死でかなり強い盤面を作れるので、強いと感じましたね。

得意なデッキタイプに当たったということもあり、運よく3-0することができました。この環境は、いろいろなシナジーがありかなり面白いので、これからも機会があればやりたいです。

今回の反省点としては、デッキのコンセプトは決めていたものの、そこからどうやって勝ち切るか、ということもまでは事前にきちんと考えていなかったことですね。勝ちの形に持っていくパターンを把握しておくことで、中終盤で正しいプレイをできるようになるので、意識できるようになりたいです。
それでは。

6/8 ボードゲーム会

友人3人と。
モノポリー
2人既プレイ、2人未プレイ。
1回戦 レッドで勝利。
初めてモノポリーやる人相手に、ややぼったくりの交渉をしてしまった。マナー違反だったかな。でも全員何がしかの物件を経営できていたのは良かった。
2回戦 ダークブルーで負け。
ダークブルーを家6件で始める。1回は入ってくれたのだけど、2回目がいつまでたっても入らず、負け。今回のゲームでは未プレイだった人同士が最後1位争いしていたので、とても良かったと思う。
交渉では、たくさんの色の物件をもっている人にレッドをやらせる時に、もう少し色を引っ張ってくる必要があったと思う。
インサイダーゲーム
このゲームは実はマスターの役割がむちゃくちゃ大きい。前半のフェイズでは質問に対して適切に答えられるか。後半の議論でも唯一インサイダーではないと確定している人、かつ庶民とは別の視点で物事を見ているので、発言が非常に重みを持つ。逆にインサイダーはマスターを騙せれば勝ちやすい。
面白いと思うのは、人によってマスターへの質問の仕方が全然違うこと。マスターの個人的な領域に関係する質問をする人や、国や地方でのグラデーションの違いを質問するのは、なかなか面白い訊き方だなと思った。
カタン
一番早く6点に到達するも、そこからチャンカを引く方に行ってしまったのがミスだったと思う。生産力は低いがチャンカをたくさん引いている人がいて、結局最大騎士力を取れる可能性は高くなかった。6点に到達してから、どうやって残り4点とるかもきちんとプラン立てする必要を感じた。

6/3 イエローサブマリンハイパーアリーナ EDH

使用ジェネラル ネヘブ
1回戦
vsケイラメトラ、ティムナ&ターナ、エズーリ(青緑)、ネヘブ、ネクサル ネヘブ勝ち
ティムナ&ターナがブン回りしてヘイトがすべてそちらに向かった結果、場からカウンターが切れてネヘブが1ターン生き残って勝ち。
2回戦
vsネクサル、ムルタニ(ドミナリア) ネヘブ ネヘブ勝ち
炎呼び、チャンドラ等を駆使してムルタニを押さえ込む。ムルタニの人の1ターンソルリングを破壊放題で割ったらネクサルを狙えとか言われたがこういうのは信じてはいけないw優勢を築いたがネクサルに吹き荒れる潜在能力を使われプレイングが乱れてしまった。
3回戦
vsアウグスティン ティムナ&ターナ ネヘブ ティムナ&ターナ勝ち
6マナあったが赤マナが2つしかなく、手札に稲妻曲げがあったので、山がなく次のターン構えながら出せる保証も無いのでネヘブ出したら相手にメインでインスタント除去撃たれる。隙は結構合ったので出さない選択をしておけば勝てたかもしれないのが悔しい。
4回戦
vsティシャール パーフォロス ネヘブ ネヘブ勝ち
タイタンとウギンで制圧しネヘブでコンボして勝ち。
5回戦
vsティシャール パーフォロス ネヘブ ティシャール勝ち
ネヘブがフリーな瞬間が合ったがコンボが揃わず負け。
6回戦
vsケイラメトラ ネヘブ ティムナ&ターナ アウグスティン パーフォロス アウグスティン勝ち
アウグスティンが2ターン目息詰まる徴税を決める。そこからつつがなく展開されて負け。

ネヘブが勝つためにほぼ絶対に必要なデッキなので、ネヘブをカウンターされる、ネヘブを除去される等で簡単にコンボを潰される。そのことを認識した上で、ネヘブを出すタイミングを見計らうことを意識すべき。基本的に1回目は雑に出して良いが、2回目以降はできれば出したターンに勝てるタイミングか保護できるタイミングでのみ出すべき。上手く宅から除去が消えたタイミングを見計らう。
最近分かったのが、当たり前なのだけど自分以外は全員敵だということ。僕はモノポリーとかカタンとかが長いので他人はただ敵とし見るのではなく、上手く利用してやろう、みたいに思ってしまう。EDHだと甘やかしても、トップの妨害をしてくれず自分の手を進めるだけなのがほとんど。なのでトップ目ではなくても容赦なくしばいて行った方がいい。
ネヘブ使っていて結構ミスが多い。出すタイミングとか、ギャンブルの使い方とか。もっと練習したい。
それでは。

5/27 イエローサブマリンマジッカーズハイパーアリーナ EDH

ゼナゴス使用
1回戦
vsアヴァシン・エズーリ アヴァシン勝ち
土地しか引かずに負け。
2回戦
vsメーレン・ムルタニ(DOM) ムルタニ勝ち
メーレンとゼナゴスがやりあっている間に遅れていたムルタニに返される。放置されていた人に勝たれるよくあるパターン。

ゼナゴスは解体を決意。前回に引き続き、3人EDHにも関わらず5回やって1回も勝てないのは酷すぎる。
ゼナゴスは、EDHにおける戦闘の弱さを教えてくれたデッキだった。何も考えなければプレイヤーを1人脱落させるのは簡単。でも、そのためにリソースを使うから、ある程度以上にちゃんと構築されたデッキを相手にしているならば、放置していた残っている人に勝たれるだけ、という問題を解決できない。
あと、赤緑という色的に自分より早く展開している人に対して追いつく手段が無いのが、致命的といってもいいかもしれない。ジョークルホープス系にならリセットはできるが、あまり自分の利益に繋がらず宅を遅延させるだけな感じがして使いたく無い。
ネヘブ使用
vsアウグスティン・ケイラメトラ・アヴァシン・アシュリング アヴァシン勝ち
グダッて一番ヘイトが少なかったアヴァシン勝ち。ネヘブはいいタイミングはあったがぎりぎりカウンターや除去を持たれていたのが多かった。あとたぶんマリガンミスしたと思う。ネヘブは初動が大事なのでマリガンミスは非常に痛い。土地1魔力の櫃キープは誘惑に負けたね。
勝てなかったこと自体はしょうがないというか、コンボデッキである以上最後は持ってるか持ってないかになるし、勝てないゲームがあることはしょうがない。ただ、1ゲームに1時間以上かかるのはどうだかなあ。感性の違いといったらそれまでだが、勝てないなら勝てないですぐ次のゲームに行きたいと思うタイプなので、あまり楽しめなかった。ダウンタイムも多いし。ただ、宅の雰囲気的にそういうゲームを楽しんでいる人が多そうなので、それに適応したデッキを作りたい。ネヘブは、決して今の宅をディスるつもりはないのだが、全体的に早く終わるもうちょっとガチめの宅の時に使った方がいいと思った。時間をかけて優位を拡大していくジェネラルを作りたいな。
それでは。

 

5/20 イエローサブマリン秋葉原 EDH

使用ジェネラル:歓楽の神、ゼナゴス
相手:豊穣の神、ケイラメトラ  アウグスティン四世大判事
1回戦 ケイラメトラ勝ち
アウグスティンをなんとか押さえ込んだが、ケイラメトラにウラモグを重大な落下されて10枚引かれて無限決められて負け
2回戦 アウグスティン勝ち
ケイラメトラを先に殺したら、1vs1でボコボコにされて負け。
3回戦 ケイラメトラ勝ち
アウグスティンとゼナゴスが喧嘩していたらケイラメトラにコンボ入られて負け。
雑感
ゼナゴスは目立つし警戒されるとなかなか勝てない。いつでも殺せる人じゃなくて、青い人から殺していかなきゃならないのがキツい。もちろん展開次第ではこの限りではないが…
ただ、押したり引いたりというか、盤面を把握して上手くバランスを取りにいけるし、なにもできないで負けるみたいなことがないのは良いところ。最終的な勝者になるのは大変だけど…
アウグスティンとゼナゴスが押し引きしてケイラメトラが傍観、お互い疲弊した所をケイラメトラがコンボ勝ちというゲームが多かった。ケイラメトラにあまり干渉カードが入ってなくて、アウグスティンの相手を1人でしなくてはならなかったのがキツかったな。もちろんケイラメトラを殺そうと思えば殺せるターンはたくさんあったんだけど、そうなったらアウグスティンが独走するだけだからなあ。2ゲーム目は一番勝てる可能性があって、アウグスティンが事故っていたので先に殺すべきだった。ゼナゴスが勝てるのは誰かが事故っていた時か、ブン回って1人を無償で突破できた時だけの気がする。
まあゼナゴスは5回に1回勝てればいいデッキなのでしょうがないです。人殺すのに必要なパーツが多くて、あと1枚引ければ、みたいなことも多かった。多人数戦で楽しくやれたので充分。
それでは。

英語多読 読書感想 The catcher in the rye

原書で「The catcher in the rye」を読み終わったので、感想+考察を書いてみたいと思います。
まずこの小説は、あらゆる良い小説がそうであるように、読んだ人を映す鏡だと思います。何歳の時に初めて読んだかで感想も変わりそうです。僕は20代前半の今初めてこの小説を読みましたが、10代によんでいたらまた別の何かを受け取れたかもしれない、と思います。
この小説はアメリカのかなり良い男子校を放校処分になった主人公ホールデンが、ニューヨークを彷徨いながら家に帰るまでの数日間を描いた小説です。とても短い時間を描いているので、ホールデンの行動と、その時の思い1つ1つが濃密に描かれています。いわゆるト書きがなく、すべて1人称で話が進みます。
子供から大人になる時に、自分の生まれ育ってきた環境や両親、そして学校にも疑問が生まれてくるものだと思います。僕はそういうことに対してあきらめてしまうことで対応したというか、そもそも最初から期待しなければいい、ということ風に思うことで乗り越えました。ホールデンはそれに対して真正面からぶつかっていった結果学校をやめさせられるわけですが、僕はそれが悪い方法とは思いません。あきらめてしまったとしてもどこかで心の中に澱が蓄積していって、結局どこかで爆発するだけなので。
ただ、ホールデンは学校をやめてもなんとかなるくらいには恵まれているのだ、ということも思います。というのは、ホールデンは親が金持ちなので、今の学校に行く前に2回学校をやめているのですが、まだ親に学校に行かせてもらってるんですよ。
一度ホールデンのことから話を戻しましょう。この小説の舞台は1950年代のアメリカなんですが、その時代の空気みたいなものがすごくよく伝わってきます。それは、家族というものの価値が今とは比べものにならないくらいしっかりしたものだと受け取られていることです。ホールデンが「お母さんはなんでもお見通し」みたいな風に思っているを独白する場面があるんですが、びっくりしました。ホールデンがナイーブだというよりも、そう言えてしまうほど母親という存在が確固としたものだと受け取られていたということだと思います。
この時代はきっと、「親」や「社会」というものが本当にしっかりして、動かしがたいものだと受け取られていたのでしょう。だからこそ少々「反抗」しても大丈夫だったし、60〜70年代のいわゆるカウンターカルチャーに繋がっていくのですね。今は、逆に「親」や「社会」というものがグラグラしすぎている時代です。僕自身も、ホールデンに共鳴する部分がありつつ、どこか羨ましく思う部分もありました。大人がきちんと大人してくれるからこそ、ホールデンがいろいろやりつつも純情な部分というか、まだ子供の部分を大事にできているように思います。
とても面白い小説で、翻訳もたくさんでているので、若い読者に進めたいですね。
それでは。

英語多読 読書感想 「The shining」

原書でスティーブン・キングの名作「The Shining」を読み終わったので、感想+考察を書いてみたいと思います。
スティーブン・キングの小説には、通底してある特定の場所に超自然的な悪意が確かに存在するということが仮定されていると思います。たとえば、「11/22/63」で、オズワルドがいる教科書倉庫に主人公が入っていくシーンにおいて、倉庫に邪悪な意思が存在することを主人公が感じ取る場面があります。ただその悪意はそのままの形では現実には出てこれなくて、人の意思の弱さや無関心といったものを経由する必要がある、というのがキングの考えなんだと思います。「IT」では幕間部分で義理の息子を殺した父親が出てきますが、それはキングがよく小説に登場させるデリーという町に潜む邪悪な悪意が乗り移った存在であると、そういう解釈を示唆する描き方をされています。「The Shining」はまさにそういうテーマの原型ともいうべき小説で、舞台がオーバールック・ホテルという冬はあまりに雪が積もるために閉まってしまう、過去にいろいろと凄惨な事件が起こった山中のホテルになっています。そこにアルコール依存だが断酒中で、十分家族思いといえる父親と、母子が冬の間の管理維持のためにやってくると。そしてホテルが父親に影響を及ぼし、だんだんと父親が狂っていく様子が描かれるわけですね。
まずこの小説は、アルコール依存というものがどういうものなのかある程度分かっていないとよく分からないと思います。アルコール依存は病気であって、単にお酒に溺れてしまう意思の弱さとは全く違うのです。自分の意思に関わらず、飲みだすと止めることができず、普段絶対にやらないようなことでもやってしまう。実際、この小説の父親であるジャックは過去に赤ん坊だった息子の腕の骨を折っています。じゃあアルコール依存は克服できないかというとそんなことはなく、最初の一杯を決して飲まないことで克服できます。実際、ジャックは狂わされますが、最後まで自分からはお酒に手をつけていません。
ジャックは一度は文学の道を志し、雑誌に自分の作品を載せるまでいくのですが、中学校の教師をやっている間に酒で身を持ち下し、生徒との間に暴力沙汰を起こしやめさせられます。学校に勤めている間に飲み友達となっていた学校の出資者で金持ちのボンボンに世話してもらって、ホテルの冬季管理人の職を一冬の間することになるわけですね。
題名の「Shining」というのは5歳の息子のダニーが持つ一種の超能力のことで、予知覚に加えテレパシーと読心術が使えるという感じです。超能力を持つことは必ずしも必ずしもいいことだけではなく、まだ小さい子供なのに両親の間の不和がわかってしまったり、大人の邪な感情も敏感に伝わってしまいます。作中ではダニーの持つ力がホテルに巣食う邪悪な力を呼び覚ましてしまった、という描かれ方をしています。
妻のウェンディは実家の母親と折り合いが悪く、ジャックがホテルで仕事をしている間だけ実家で過ごす、みたいなことかできません。ウェンディの母親は今で言う毒親で、子供を自分の所有物としか見れない人です。ウェンディは母親の性質の一部が自分にもあるのではないかと怯え、ダニーが自分ではなくジャックの方に懐いていることに心のどこかで嫉妬を感じています。
この小説の上手いところは、超自然的な恐怖が現実に存在する不安や障害と地続きで描かれることだと思います。アルコール依存という病気の、自分自身でもコントロールできない衝動に対する恐ろしさと、ホテルに巣食う亡霊に狂わされていく過程。夫婦それぞれの胸に渦巻く相手への疑念が、いるはずもない女の幽霊を見たことで爆発する…
この小説にはもう1人、重要な登場人物が出てきます。それはホテルが開いている間コックをやっていて、ダニーと同じくShining能力を持つ黒人のディックです。ダニーは物語の冒頭で彼と友達になり、終盤、本当に助けが必要な時に彼に念を送ります。果たしてディックが間に合うのか、というのがハラハラさせるところですね。
この小説を評するなら、「正統派のホラー」と
言えると思います。キングは、家庭内暴力のような、愛しているがゆえに逃げられないねっとりとした恐怖も描けるはずですが、この作品ではそれは出て来ません。登場人物全員が、なにかしら問題を抱えながらも最後には恐怖に打ち勝つさまが描かれます。そういった意味ではヒューマンドラマでもあり、幅広く楽しめる作品だと思います。少なくとも僕は小野不由美の「屍鬼」が全く楽しめなかったくらいにはホラーは肌に合わないのですが、本作は楽しんで読み進めることかできました。まだキューブリックの映画の方は見ていないので、機会があれば見てみたいと思います。
それでは。