クロノ・トリガー 感想

名作RPGクロノ・トリガー」をとりあえずクリアしたので、感想を書きたいと思います。
クロノ・トリガーはもともとSFCのソフトだったということですが、僕がプレイしたのはSteamで売られていたWindows版です。詳しくはないのですが機種間で特に内容に違いはないと思います。
では本題の感想。一言でいえば全てが素晴らしい名作でした。なんというか最近頭が固くなっていて、最初は操作方法などがよく理解できずなかなか上手くプレイすることが難しかったのですが、慣れてきたら戦闘などもなんとかこなせるようになりました。実はいわゆるRPGというのはポケモン以外やったことがなくて、アクションゲームをやった経験もロックマンエグゼくらいで、いかに自分が電源ゲーム文化に触れてこなかったのかが分かりました。プレイしてみて自分があまりにもアクションが下手で、「こんなとこで詰むのは自分だけだろ」と思いながらプレイしていました。
やっていて、何というか、舗装していない感じというか、説明が少ない面と、だからこそやれる事が多い点が同居していて、最近のゲームとの違いをひしひしと感じました。最近のゲームといっても僕の場合ポケモンなんですけど、しつこいくらい「次にやることがなにか」「どうすればそれができるか」をゲーム内のキャラクターなどが教えてくれて、分かりやすい反面自分で考える余地が少ないというか。それに対して「こんなこと初見で気付くわけないだろ!」と喚きながらも、攻略サイトの力も借りつつ自分でいろいろ想像してプレイしていく感じは、とてもよかったです。
ネタバレになりますが、ストーリーの大筋は太古に地球に降りてきて、その後の世界の破滅の原因となる「ラヴォス」という生命体?を、さまざまな時代を移動しながら倒すという物語です。「ラヴォス」は「悪い宇宙人」というか、意思をもった生命体という感じではなく、それ自身として目的に沿った合理的な行動をし、結果として世界が滅ぶという、ある種の超絶性というか、絶対的な壁というものを感じさせる存在になっています。こうしたストーリーの元ネタはちょっとよく分からないのですが(もしかしたら「ソラリス」?)、スティーブン・キングの「IT」とか、新世紀エヴァンゲリオンと設定としては非常によく似ていると感じました。また、後の作品になりますが「マヴラブ」ともよく似ていると思います。「マヴラブ」は「宇宙の戦士」が元ネタとなっていて、「宇宙の戦士」に出てくる敵は個を持たず、集団の命令に従って行動するというなんというかハインラインソ連について持っていた印象が投影された敵になっています。「クロノ・トリガー」はそれとはまた別で、ラヴォスが無色透明というか、邪悪さなどを感じさせる部分はないですが、だからこそラヴォスを利用しようとする人間が現れたりと、人間の愚かさを感じさせる作品になっています。
本作の最大の魅力はゲーム後半になるにつれマップ上のあらゆる領域・あらゆる時代を移動できるようになることだと思います。なんというかオープンワールド方式で、一切サブイベントをしないでクリアすることもできるし、がっつりあらゆるイベントをこなすというプレイの仕方も可能です。これ現在の技術でマップを作り込んでいたらすごいことになっていただろうなと思います(本作も充分すごいのですが)。
プレイしていて気になったこととして、「中世」から「現代」までにどのようなことが起こったかはだいたい想像できるのですが、「現代」から「未来」までにどのようなことが起こったかはちょっと想像できなかったのです。特に、「魔族」と呼ばれる人間とは異なる種族がどこに行ったのかは大変気になりました。また、「古代」には魔族がいないのですが、どのようにして魔族が生まれてきたのか、それも少なくとも一周した範囲ではわかりませんでした。周回プレイもできるようなので、気が向いたらまた二周目以降遊んでみて手がかりを探してみたいと思います。
それでは。